« 12/24 魔法のツリー | トップページ | 12/27 「できるまでやれば、必ずできる」は何が問題か »

2010年12月26日 (日)

BookレビューVol64 山崎恵人「GIGAZINE 未来への暴言」

英Guardian紙で「世界で最も影響力のある50のブログ」や、TIME紙で「世界のブログトップ25」に選ばれたニュースサイト「GIGAZINE」の代表、山崎恵人氏が、僕の2コ上であると知り、興味を持っている。

本書は、その山崎氏による著書。インターネットが引き起こす社会変動について、文化、ビジネス、教育、法律などの多様な観点から触れている。

前半は、比較的、一般に認知されている事柄についてで、問題は後半である。

「超左翼的理想論」とでもいうのか、つまり「革命論」である。しかも、その革命のために、特別に何かをしなければならないわけではない。今の社会の主流の年齢層が減り、インターネット世代が増えてゆけば、どこかのタイミングで自然に起こるのである。

もちろん、その際には、世代間の激突は避けられない。

その激突の元になるのが、インターネット的価値観である。

特に法律の問題の指摘は非常に的確で、インターネット社会において各国が別々の価値観で法律を作ることは無意味だし、今の著作権もほとんど機能しなくなっている。

また、FaceBookやTwitterといったコミュニティを国家として捉える、というのは目からウロコが落ちた感じ。FaceBookは5億人もユーザーがいるわけで、今の収益モデルではなく、若干の使用料(つまり税金みたいなもの)をとって運営する、という方法だってある。

そういったモデルを形成するためには、本書で提言されている「超小額決済システム」は確かに不可欠だろう。Youtubeダウンロード1回5円とか、ブログの「イイネ!」ボタンを押すと3円とかである。これまでは、「お金をとる手間やコストのほうが大きかったから無料にしていたこと」があって、これまで「動画の総ダウンロード回数」や「イイネ!のクリック回数」は、譲与経済、評判経済といった概念で語られていたが、「超小額決済システム」がそれらを貨幣経済とリンクさせることになる。

そういう意味では、クリス・アンダーソンの『フリー』で論じられた「無料と有料には絶対的な壁がある」という理論が、「5円や10円の超小額のワンクリックコスト」でも適用されるのかどうかが気になるところ。

 

 

|

« 12/24 魔法のツリー | トップページ | 12/27 「できるまでやれば、必ずできる」は何が問題か »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1315651/38216252

この記事へのトラックバック一覧です: BookレビューVol64 山崎恵人「GIGAZINE 未来への暴言」:

« 12/24 魔法のツリー | トップページ | 12/27 「できるまでやれば、必ずできる」は何が問題か »