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2010年5月 8日 (土)

BookレビューVol.20 野沢尚「破線のマリス」

報道被害をテーマにしたミステリー。
 
テレビ局に勤め、ニュース映像を恣意的(しいてき)に編集する事で、視聴者への印象を操作することができる主人公、遠藤瑶子は、ある郵政省の官僚から、不正を暴くための有力な映像を渡される。
遠藤は、それを編集し放送するも、実はその映像の人物は犯人ではなかった?

けっこう二転三転するストーリーで面白い。登場人物も、主人公側、犯人側に関らずけっこうエグイ。ストーリーも、ラストもエグい。

あと、小説で出てくる「通産省」とか「郵政省」とかが時代を感じさせる。

---本文のひとつまみ---

「マリスの除去って言葉、知ってます?」
 どこかで聞きかじったジャーナリズム専門用語らしい。
「アメリカの4年生大学でやられているジャーナリズム専攻教育で繰り返し教えられるのが、マリス、すなわち悪意の除去ってやつなんです。つまりですね、記者が意図的に悪意の中傷をしていないか、あるいは無意識のうちに映像モンタージュに悪意を潜ませていないかどうかを確認する能力を養って、どんなふうに言葉や映像の中からマリスを取り除いたらいいか、方法論からみっちり修練を重ねるんだそうです」 

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